goulashあるいはgulyas

 浦沢直樹の『MASTERキートン』だったと思いますが、ある章の中で

 「××(登場人物の名前)が作ったグラシュが飲みたいな・・・」

 的なセリフが出てきました。違っているかもしれません。うろ覚えでスイマセン。「グラシュ」という言葉は私にとって初耳でした。文の前後関係のニュアンスからすると、どうもスープのようです。未知のものだけに「グラシュ」に興味をひかれ、いつか食べてみたいと思いました。よく考えればその当時にもインターネット等があったのですから、調べれば作り方ぐらいわかったんでしょうがねえ。ただ食べたいと思うだけでした。

 それから1,2年後、機会に恵まれてプラハを旅行することがあり、そこではいったビアホールのメニューのなかに「グラシュ」の文字を見つけました。もちろん頼みました。ちなみにグラシュはハンガリー発祥の料理で、東欧・中欧諸国でも似たような料理があるそうです。その辺の国々の食事はおいしいものが多い(チェコしか行ったことありませんが)と思うのですが、私の偏見でしょうか?
 閑話休題。そして私のテーブルに到着したのはビーフストロガノフというか、ハヤシライスというか、デミグラスソースで煮込んだものっぽいお皿でした。実はボルシチみたいなものを想像していたので、少し期待外れでした。もちろんそれはそれでおいしかった・・・と言いたいところですが、そのとき自分の限界値を超えてビールを飲んでいたので味はわからんかったのです。完食した記憶はあるので、たぶんおいしかったのでしょう。

 その翌日グラシュの作り方が載っているチェコ料理の本を買って、後日作ってみたのですが、できあがったのは汁気の多い肉の煮物でした。家庭によっていろいろな作り方があるようで、もちろんスープ状に作る方法もあるみたいです。

 今の私が興味をもっている料理は「シュールストレミング」です。